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2019インターハイin宮崎 報告(長文注意💦)

2019年8月8日

8月2日から4日まで行われたインターハイの引率に行ってきました。

長期のお休みをいただき申し訳ありません。誠にありがとうございましたm(_ _)m

実際には7月31日に出発したので、5日間の長旅でした。

 

今年は宮崎県で行わました。どんなに暑いのかと心配してましたが、暑いには暑いですがカラッとした暑さで心配していたほどではなかったです。

 

途中に乗り換えで降りた東京の方が凄いです。湿度が高すぎる💦東京はサウナです💦

 

さて、今年高校3年生、O君の最後のインターハイです。

 

昨年の8月のブログ「インターハイ報告」、今年3月のブログ 「全国選抜大会報告」でもふれましたが2年連続のインターハイ予選落ちからの、今年3月の全国選抜大会優勝と、ジェットコースターのようなO君との最後の大舞台です!

 

実は選抜で優勝後、東北大会でも優勝しましたが(6月の「東北高校選手権大会報告」参照)、そこで周りとの差が縮まっているのを痛感しました。

 

まだ、レベルアップの最終段階があって、このままの身体の使い方で行くのか、私の今持っている、私の中での究極の身体の使い方を伝授するべきか迷いましたが、O君にメリットとデメリットを充分に説明した上で聞いたところ、それをやってみたいとのことでした。

ただこれは諸刃の剣で、東北大会終了からインターハイまでの1ヶ月間で習得できるか?出来てもおそらく怪我は避けられないだろうなと、本当に「賭け」でした。

いわば究極奥義を授けるみたいな感じです(^_^;)

まあ、簡単に言うとでんでん太鼓の動きの応用なので、上級者ではできる人はたくさんいるのでそんな大袈裟なものではないのですが、一応「北斗の拳」好きな私としては最終奥義を授けるんだと、ゾクゾクしていました(^_^;)

 

今までもその身体の使い方を何度か説明しやろうとしてましたが、今一完全には飲み込めず…今回本気で修得しようと頑張った結果、やはり飲み込みの早さが人の数倍のO君、3回目の練習くらいでコツを掴んでしまいました💦ハヤっ💦

それが出来ると動くのが楽しくて仕方なくなります!表現するには難しいですが、音にすると?ズルバシャのバシャバシャです(^^♪

O君も動くのが楽しい!と言ってました。

ただ、やはり結果的に言うと怪我をしてしまいました。いやさせてしまったという表現の方が正しいかと思います。

 

左足首の腱断裂と、右モモ裏の肉離れ。

本当は何年もかけ少しずつ練っていくものを1ヶ月間でやったためです。

左足首の痛みはないそうですが、グラグラしてしまいます。テーピング固定すれば動くのは問題ないですが自然治癒にはならないそうです。手術するか、練習時に今後ずーっと毎回テーピングなどの固定か。

 

肉離れのような可逆的(元に戻る)な怪我は予想してましたし、インターハイが終わり安静にすれば治るので多少の無理も仕方ないと思ってました。

また本来のこの身体の使い方は足首には影響しないため、身体の使い方の説明不足もあったと思いますが、まさか足首に不可逆的な怪我をしてしまうとは…

 

さらに右モモ裏は激しい痛みがあり蹴りができません。

 

一番大事な最後の追い込み練習で右の蹴りを1週間以上蹴らないようにしました。

 

 

現地での本番の前々日練習では右の蹴りの痛みがほとんどなくなっていました。

なんとか間に合った。

そして次の日の前日練習。もう流石に右の蹴りの全開を解禁しないと本番では蹴れないので、解禁してみたところ、最悪にも一番痛い時と同じ位痛くなってしまいました。

しかも病院で処方された痛み止めの座薬も持ってきてないとのこと。

マズイ・・・

その後病院はもうやってないので、テーピングを山ほど買い込み、痛み止めの座薬などを求め薬局のハシゴ。テーピングは買えましたが、痛み止めの座薬などは病院ではないと出してくれないそうです。

テーピングの処置と元から持っていたロキソニンを飲む程度で予選に臨むしかありませんでした。

O君も満身創痍でしたが、私の身にも自分でも驚くような変化がありました。

今まで大会の引率も沢山してきましたし、自分でも全国大会に何度も出場していますが、今回は本当に驚くくらい今までにも全く感じたことのない緊張というか恐怖を感じていました。

今振り返って分析してみると、選抜優勝から予選落ちをしたらどうしようという恐怖があったんだと思います。ただそれよりもやはり去年のインターハイの予選落ちがトラウマになっていたようです。私はほんの軽くだと思いますが閉所恐怖症の人の気持ちがわかります。そんな感覚でした。高所は快感ですが(^_^;)単なる緊張ではなく、恐怖でした。新聞を逆さまに見てる、とかの漫画やドラマがありますが、そんな感じで何がなんだかよくわからなくなってました。

とにかく周りにバレないようにするだけで必死でした💦

予選の本番直前練習もほぼできず汗もかかずそんな大ピンチで迎えたO君の予選。

22人中8人が次の日の準決勝に進めます。

6番目というあまりよくない順番。動きをセーブしながらやっているようにしか見えませんでした。結果は22人中4位タイでしたが4位タイが3人いて4位か5位か6位。危なっ💦点数的にもギリギリの通過です💦

しかも、足を引きずって帰ってきました。

右脚モモ裏が痛々しい。すぐに引率のN先生に病院に連れていってもらいました。

最初に行った病院はサッカー日本代表なども診察した事があるようなので選んだそうですが、痛み止めは出さないというポリシーを持っているようなお医者さんだったそうです。確かにいろいろこだわりがあるのはわかりますが、今は痛み止めがほしい、というこので、すぐに別の病院に行ってくださったそうです。病院に一緒に行っていたO君のお母さんも2件目の病院を探したりN先生も痛み止めを出してくれるか確認してから病院に行ってくださったりと診察時間終了まで時間もなかったので色々と大変だったようです。

結果、外科手術後に飲むような強い痛み止めを処方いただきました。

取り扱いは慎重に。ホテルに帰り試しに1錠飲んでどうなったか、次の日の朝に報告をもらうことにしました。

 

私は予選落ちの恐怖から解放され、少し一人でホテルの部屋でお酒を飲み過ぎてしまいました💦

道場の先生方のグループLINEに今まで恐怖を感じていたこと、今回予選落ちし選抜の日本一がマグレだと言われるのが怖く逃げ出したくてたまらなかった事、でもやっと挑戦者の気持ちになれた今の気持ちを吐露し、やっと少し落ちつきました。

 

準決勝の朝、O君の痛み止めはやはり1錠ではあまり効かなかったようで、2錠飲むことに。

 

私は少しお酒を飲み過ぎたせいか吐き気がバレないように振る舞うので必死でした💦

 

準決勝進出者は32人。2つのコートに分かれ、それぞれ各コート16人中8人が決勝に行けます。

朝8時に発表された順番はまさかの3番目。

なんでこんなについてないのか?非常に厳しいです。

直前練習でO君に痛みを確認したところ、全く痛くないという返事でした。

それならもう行くしかない…

O君と入念に打ち合わせをし、しっかりと汗をかき、準決勝に臨みました。

我々の出した答えは

 

「フルスロットル」

 

ここで最高の演武をしなければ、準決勝落ちはもちろん、ギリギリで決勝に行ってもおそらくまた最初の方の順番になる可能性が高い。

ここだ。もうここで勝負をかけよう!ここで全てを出そう!

そう二人で話し合い、準決勝に臨みました。

 

O君の演武は今までで一番、本当に入門からの全てを通じて一番良い演武でした。

 

もう私の理想を超えました。私を超えていきました。

結果はこの悪い順番の中で2位通過。残り13人もいるのに一人にしか抜かれませんでした。

これは本当に本当に凄い事だと思います。

その後の足の痛みもない。

なんとか決勝に間に合いそうです!

おそらくですが、最終奥義のでんでん太鼓をやってなかったらば、準決勝突破は難しかったと思います。ここにきて最後の賭けが功を奏しました!!

 

その後は決勝進出のご褒美に「青島」という観光地に少し行きました。宮城の松島のようなところだと思ってください。

O君と小学生の頃から一緒にいますが、こんなに楽しそうに少年に戻っているO君をはじめて見ました。

こんなに一緒にいたのに・・・

道場以外の部分は本当にあまり知らなかったんだなと。道場での寡黙でストイックな姿しか見て来なかったのでこんなに楽しそうにする姿を見て感慨深かったです。

その後も決勝でいい演武をするための前祝い!いつものルーティンに入りました。

 

その日の夜は、昨日の反省を活かし、お酒を缶チュー1本に留め(飲むんかいっ💦)、万全で決勝に備え、あとは決勝を楽しむだけ!

….のはずでした。

3時頃目が覚め、もう眠れない。

「え?イヤイヤイヤ、もう楽しいだけだから」

自分に言い聞かせるも吐き気が止まらず朝まで何度か嘔吐…

「え?なんで?大丈夫だから。もう楽しいだけでしょ?え?自分がわけわからん💦え?単なる食中毒?」

もう何がなんだかよくわかりませんでしたが、ストレスやプレッシャーが溜まってちょっと身体がおかしくなってたようです。あれ?じゃあ昨日の吐き気はお酒?緊張?もう訳がわかりません💦

 

前述の通り自分でも何度も全国大会に出てきたし、全国大会の引率も何度もしてきたのに、何でこうなったのか?それまでは自分はそういうのに強い方だと思ってましたが💦

おそらくこのO君が3年生インターハイに数年前からここを最終目標としてやってきて、またはじめてのインターハイの準決勝、決勝を迎えるにあたり、もう心がついていかなかったんだと思います。

自分が選手として出場するものに関しては何かあっても自分が苦しいだけ(自分だけではないですが💦)ですが指導者としてのプレッシャーは、その何倍も苦しさを感じました。

 

朝も必死で平静を装いなんとかバレてないと思います(^_^;)

朝食後にホテルの部屋で今回の毎朝の日課になったモモ裏のテーピングをO君に巻きました。最後のテーピング巻き。

「今までずっと全国を旅してきて今日が最後だね、もう先生の理想を超えた最高の演武だから、存分に楽しんでおいで」

と涙を必死に堪えながら伝えました。

 

朝8時に発表された順番は16人中13番目。

ついに、ついに、死線を潜り抜け、最高のポジションがきました。

 

全中の決勝でも選抜の決勝でも半分より前の順番しかありませんでした。ここに来てついに来ました。足の痛みもなく最高の状態です。

直前練習ではしっかり汗をかき、キレキレ、楽しさ爆発モードに突入していました!

 

最後に固い握手をし、背中をたたき送り出しました。

今までのO君との思い出が走馬灯のように脳裏を駆け巡ります。

 

いよいよ決勝本番。この瞬間を何度思い描き、夢に見てきたか・・・

13番目の順番のO君が演武を終えた時点で1位!!!

 

しかしギリギリ0.5点上回っただけでした。

 

正確性や安定感はズバ抜けてましたが、準決勝の演武とは違い、動きが硬く、後半失速し、間の取り方も少し早い感じがしました。

 

後から聞きましたが、緊張はなかったが最後に気持ちが出過ぎ、それで力が入り過ぎてしまい後半から疲れがでた、とのことでした。

 

結果は・・・

次の子に1点抜かれ、最後の子が更に上の点数を出し、O君の順位は3位。

 

最後の1週間の追い込み練習、通し練習が出来なかったことに差が出たと思います。

 

満身創痍のO君の身体。もう限界をとうに超えた身体には最後の予備タンクにすらエネルギーがもうありませんでした。

 

最後の1ヶ月で賭けにでたレベルアップの身体使い。準決勝では救われましたが、それによる怪我の影響が決勝の最後の十数秒に響いたのか・・・

 

どちらが良かったのかはわかりませんが、私としてはもう充分でした。

 

本当によく頑張ってくれました。素晴らしいです。

 

直後は私もO君も悔しさが勝りましたが、思いのほか、周囲の東北の子達や指導者の方々が「おめでとう!!」「素晴らしい演武だったよ!」と祝福モード。

 

正直、あまり悔しいともいえず、喜ぶこともできず私とO君は微妙な感じでした。

 

時間に経つにつれ、表彰式で前に呼ばれメダルを貰えたこと。冷静に考えると「全国3位」という輝かしい成績を残せたことに、O君もホッとしている気持ちが多くなってきているように感じました。

 

私も同じで、3位なんてとても素晴らしい順位をいただき本当に光栄です。

 

 

O君は東北の子達や他の拳士達から、写真撮影を求められました。

彼は写真を求める側から求められる側に変わりました。

あ、私はどちらにしても常にカメラマン側ですが(^^;)

 

表彰式が終わり審判長に講評を伺いに行ったところ、「本当にうまくなったね。準決勝の演武には感動したよ。270点(すべての構成に1点ずつの加点がついた全国大会レベルの大会ではまず見れることのない点数)は付くんじゃないかなと審判監査席で見ていたよ。本当にいい演武だった。決勝は硬くなったね。もったいなかった。でも実力的には申し分ないよ」とおっしゃっていただきました。

 

去年8月の「インターハイ報告」でも触れましたが、審判長は私が心から尊敬する先生です。

 

先生のこの言葉を聞け、感無量です。

全てが報われました。

順位なんか全く気にする様子もなく、審判長としての勝負の厳しさを充分わかっておられながらも良いものはよいとブレない考え。終ってしまえば順位にはこだわらないという少林寺拳法の理念を貫く姿勢に心が洗われました。

 

今回の旅を終え、正直悔しさはあります。でも悔いは全くありません。

 

O君と共に胸を張りたいと思います。

 

指導者としての視点として長々と書かせていただきましたが、この素晴らしい結果はO君の頑張り以外の何ものでもありません。選抜日本一やインターハイ3位の子を育てた指導者というよりも、選抜日本一やインターハイ3位の子の指導者にさせてもらったという表現がふさわしいと思います。

 

今まで我々を支え、応援し、助けていただきました全ての方にこの場を借りて深く感謝申し上げます。誠にありがとうございました。